1. アメックスのカードには2種類ある!
まず押さえておきたいのは、Amexカードには大きく分けて2種類のタイプがあるということです。それぞれ特徴が異なり、発行枚数制限のルールも違います。
アメックスから発行されている様々なカード。個人カードとビジネスカード、クレジットカードとチャージカードなど多彩なラインナップがあります。ここではカードの種類ごとの特徴と枚数制限について解説します。
- クレジットカード: 一般的な「クレカ」です。利用限度額が設定されており、毎月の支払いでリボ払いや残高の持ち越しも可能です。例えば、Blue Cashシリーズやデルタ航空提携カードなどはこのクレジットカードに該当します。個人向けとビジネス向けの両方でクレジットカードが発行されています。
- チャージカード: Amex特有のカードで、利用限度額に「一律の上限がない」代わりに基本的に毎月全額を支払う必要があるカードです。代表的なのはプラチナ・カードやゴールド・カード、グリーン・カードなどです。
- ビジネスカードの扱い: Amexには個人用カードだけでなくビジネスカードも存在します。ビジネスカードにもクレジットタイプとチャージタイプがあり、例えば「ビジネス・ゴールド(チャージカード)」や「ブルー・ビジネス・プラス(クレジットカード)」など様々です。
2. アメックスの枚数制限の詳細
個人で持てるクレジットカードは最大5枚まで:
Amexが発行するクレジットカードは、個人カード・ビジネスカードを合計して5枚までとするルールがあります。以前は「5枚まで」でしたが、2020年に公式に一時「4枚まで」に制限された時期があり、その後現在は再び5枚までOKというのが定説です。つまりアメックス発行のクレジットカードの枚数制限は合計5枚までが目安と考えてください。
チャージカードは基本的に制限なし:
チャージカードには5枚ルールのカウント対象にならないというメリットがあります。なお、理論上はチャージカードを10枚まで持てるとされています。プラチナやゴールドなど複数のチャージカードを同時に持つことも可能で、5枚制限に影響しません。
ビジネスカードは別枠?:
ビジネスカードも発行会社はAmexである以上、個人のクレジットカードと合算でカウントされます。例えば、個人向けAmexクレジットカードを3枚持ち、ビジネス向けAmexクレジットカードを2枚持っていれば合計5枚となり上限に達します。
コーポレートカード・追加カードは対象外:
会社経由で発行されるコーポレートカードや、家族カード等の追加カードは上記の枚数制限にはカウントされません。例えば、あなた自身がAmexクレジットカードを5枚持っていても、配偶者のAmexカードの追加カードを持つこと自体は可能です。同様に、勤務先から支給されているAmexコーポレートカードはあなた個人の枚数には含まれません。
➤ポイント: AMEXの5枚ルールに近づいてきたら計画的にカードを整理することが大切です。例えば現在すでに5枚のアメックスカードを持っている場合、新しいカードを申請するにはどれかを解約して枠を空ける必要があります。
3. 人気のアメックス一覧
カード名 | 種別 | 主な特徴・メリット |
---|---|---|
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード (個人) The Platinum Card® | チャージカード(個人) | 高額年会費($695)だが空港ラウンジ利用や旅行特典が充実。複数のラウンジネットワーク利用可、ホテル上級会員資格付帯など。 |
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード (個人) American Express® Gold Card | チャージカード(個人) | 年会費$250。レストランやスーパーでポイント高還元(MRポイント4倍)。日常利用と旅行のバランスが良い人気カード。 |
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード (個人) American Express® Green Card | チャージカード(個人) | 年会費$150。旅行やサブスクでポイント3倍。プラチナ/ゴールドより手頃なプロパーカード入門編。 |
ブルーキャッシュ・プリファード (個人) Blue Cash Preferred® Card | クレジットカード(個人) | 年会費$95。スーパーやガソリンスタンドで6%/3%キャッシュバック、ストリーミングサービスも6%。家計の固定費で高リワード。 |
ブルーキャッシュ・エブリデイ (個人) Blue Cash Everyday® Card | クレジットカード(個人) | 年会費無料。スーパー3%、ガソリン2%キャッシュバック(上限あり)。初心者にも扱いやすい現金還元カード。 |
アメックス・エブリデイ (個人) Amex EveryDay® Card | クレジットカード(個人) | 年会費無料。日常利用でAmex Membership Rewardsポイントが貯まる。月20回利用でボーナスポイント(+20%)獲得特典あり。 |
アメックス・エブリデイ・プリファード (個人) Amex EveryDay® Preferred | クレジットカード(個人) | 年会費$95。ポイント3倍カテゴリー(スーパー等)あり。月30回以上の利用で+50%ボーナスポイント。MRポイント派向け。 |
デルタ スカイマイル(各種・個人) Delta SkyMiles® Blue/Gold/Platinum/Reserve | クレジットカード(個人・提携航空) | 年会費無料~$550。デルタ航空のマイルが貯まる提携カード。上位カードは無料受託手荷物やラウンジアクセス(ReserveはSkyClub利用可)など航空旅行者向け特典。 |
ヒルトン・オナーズ(各種) (個人) Hilton Honors Amex (No Fee/Surpass/Aspire) | クレジットカード(個人・提携ホテル) | 年会費無料版から$95(Surpass)、$450(Aspire)まで3種類。ヒルトン宿泊でポイント高還元。上位カードはヒルトン上級会員資格(ゴールド/ダイヤモンド)付帯や週末無料宿泊特典。 |
マリオット・ボンヴォイ(個人) Marriott Bonvoy Amex (Brilliant/Bevy) | クレジットカード(個人・提携ホテル) | 年会費$650(Brilliant)・$250(Bevy)。Marriottホテルで優待多数。無料宿泊特典(Brilliantは年間1泊<small>※特典条件あり</small>)やゴールドエリート資格付帯。 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ Business Platinum Card | チャージカード(ビジネス) | 法人向けプラチナ。年会費$695。空港ラウンジや旅行保険、各種購買保護など豪華特典で出張が多い経営者に人気。 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド Business Gold Card | チャージカード(ビジネス) | 法人向けゴールド。年会費$295。特定カテゴリー(広告、仕入れ、ガソリンなど)でポイント4倍(カテゴリーは利用額上位2種が対象)。中小企業の経費決済に適した一枚。 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン Business Green Card | チャージカード(ビジネス) | 法人向けグリーン。年会費$95。ビジネスカードの入門版で、旅行予約でポイント3倍など。 |
ブルー・ビジネス・プラス Blue Business® Plus Card | クレジットカード(ビジネス) | 年会費無料。あらゆる支出でポイント2倍(年間上限$50,000)を誇る人気のビジネスポイントカード。MRポイントを貯める最強のサブカードとの呼び声高い。 |
ブルー・ビジネス・キャッシュ Blue Business Cash™ Card | クレジットカード(ビジネス) | 年会費無料。あらゆる支出で2%キャッシュバック(年間上限$50,000)。ポイントより現金還元が良い事業者向け。 |
デルタ スカイマイル(ビジネス各種) Delta SkyMiles® Business (Gold/Platinum/Reserve) | クレジットカード(ビジネス・提携航空) | 年会費$0~$550。内容は個人向けデルタAmexとほぼ同様だが、事業経費でデルタマイルを貯められる。経営者向けデルタ上級カードは社員カード発行も可。 |
マリオット・ボンヴォイ・ビジネス Marriott Bonvoy Business® | クレジットカード(ビジネス・提携ホテル) | 年会費$125。中小企業向けMarriott提携カード。Marriott宿泊で高還元、年間宿泊実績や銀エリート資格付与。 |
(参考)アメリカン航空・ユナイテッド航空 提携カード | (Amex以外が発行) | American Airlines提携カードはCiti/Barclays発行、United提携カードはChase発行のため、Amexの枚数制限対象外です。 |
※上記は主なカードの例です。この他にも提携カード(例: AmazonビジネスPrimeカード(Amex発行))や、特定銀行との提携によるAmexブランドカード(例: ウェルズ・ファーゴ Propel AmexなどAmexネットワークを使用する他社発行カード)も存在します。
4. どのカードを持つべきか?~5枚の最適組み合わせ例~
アメックスのクレジットカードの枚数制限は最大5枚まで持てるとはいえ、どのカードを選ぶべきか悩みますよね。人それぞれ最適なカード構成は異なりますが、ここでは5枚持ちの一例とチャージカード・ビジネスカード活用法を紹介します。
クレジットカード5枚の組み合わせ例:
例えば旅行好きの方なら、「①プラチナ・カード(旅行全般の特典と保険)」「②アメックス・ゴールド(普段の食事と買い物でポイント稼ぎ)」「③Hilton Aspire(ホテル上級会員&無料宿泊特典)」「④デルタAmexゴールド(航空券購入でマイル&手荷物無料)」「⑤ブルー・ビジネス・プラス(どんな支出でもポイント2倍獲得)」という構成が考えられます。これで旅行から日常生活まで幅広くカバーでき、それぞれのカードの強みを活かせます。
チャージカードの活用法:
上記の5枚に加えて、更なる特典が欲しい場合はチャージカードの活用がおすすめです。例えば既に5枚クレジットカードを持っていても、「プラチナを追加で取得する」ことが可能です(チャージカードのため枚数制限に影響なし)。5枚の枠を使い切っていてもチャージカードを組み合わせれば、より充実したカード体制にできます。
ビジネスカードを活用する戦略:
個人事業をしている方や副業がある方は、ビジネスAmexカードも検討しましょう。ビジネスカード自体は5枚制限に含まれますが、例えば「ビジネス・ゴールド」で事業経費の支払いに特化してポイントを稼ぎつつ、個人用にはプラチナやHiltonカードを充てる、というように用途別にカードを使い分ける戦略が取れます。
5. まとめと注意点
最後に、アメックスの枚数制限に関する戦略と注意点をまとめます。
枚数制限を踏まえた発行戦略:
アメックスの枚数制限は基本5枚までですので、「どのカードを持つか」の取捨選択が重要です。活用できていないカードがあれば整理することも検討しましょう。
5枚を超えそうな場合の対策:
既に上限の5枚を持っているが新しいAmexカードを作りたい場合、まずはどれか既存のクレジットカードを解約して枠を空ける必要があります。
今後のルール変更に備える:
アメックスの枚数制限のルールは過去に変更されたことがあるため、常に最新情報をチェックしましょう。2020年には公式にクレジットカード上限が4枚と発表され、その後5枚に戻りました。
その他の注意点:
今回詳述しませんでしたが、申請時のルール(例: 「5日間で2枚まで」「90日で2枚まで」などの申込間隔ルール)や、サインアップボーナス獲得に関するワンライフタイムポリシーも存在します。
結論:米国発行のAmexクレジットカードは個人・ビジネス合わせて5枚まで、チャージカードは別枠で最大10枚まで持てます。このルールを踏まえて、自分に最適なAmexカードのラインナップを揃え、賢くお得に活用してくださいね!
90日ルールにも注意してください。詳しくはこちら⇒アメックス90日ルール徹底解説
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