ハイアットのポイント宿泊は、これまで「わかりやすくて強い」プログラムでした。ところが2026年5月20日から、World of Hyattの必要ポイントが大きく変わりました。結論から言うと、すべての宿泊が一律に悪化したわけではないものの、日本の使いやすい中価格帯ホテルと、ニューヨーク・ロンドン・パリの高級ホテルほど影響が大きいです。
この記事の結論:
今回の変更は、単なるカテゴリ変更ではありません。「カテゴリ上昇」+「5段階チャート化」の二重パンチです。ただし、初期分析ではLowest/Lowに収まる日もあり、「全部が即改悪」ではなく「人気日・人気都市ほど読みづらくなった」と見るのが正確です。特にHyatt Place Kyoto、Hyatt Regency Tokyo Bay、Hyatt House Tokyo Shibuya、Andaz 5th Avenue、Hôtel du Louvre、Park Hyatt London River Thamesは、旅行計画にかなり効きます。さらに、HyattクレジットカードのCategory 1〜4無料宿泊券にも影響します。
何が変わったのか:3段階から5段階へ
これまで通常のHyattホテルは、各カテゴリごとにオフピーク・スタンダード・ピークの3段階でした。2026年5月20日以降は、Lowest / Low / Moderate / Upper / Topの5段階になります。ハイアット公式は「固定チャートは維持する」と説明していますが、実際には人気日・人気ホテルの上限がかなり上がりました。
| カテゴリ | 旧チャート | 新チャート | 最大上昇 |
|---|---|---|---|
| Category 2 | 6,500 / 8,000 / 9,500 | 6,000 / 7,500 / 10,000 / 12,000 / 15,000 | 9,500 → 15,000 |
| Category 3 | 9,000 / 12,000 / 15,000 | 8,000 / 12,000 / 15,000 / 17,500 / 20,000 | 15,000 → 20,000 |
| Category 4 | 12,000 / 15,000 / 18,000 | 12,000 / 15,000 / 20,000 / 22,500 / 25,000 | 18,000 → 25,000 |
| Category 6 | 21,000 / 25,000 / 29,000 | 20,000 / 25,000 / 30,000 / 35,000 / 40,000 | 29,000 → 40,000 |
| Category 8 | 35,000 / 40,000 / 45,000 | 35,000 / 45,000 / 55,000 / 65,000 / 75,000 | 45,000 → 75,000 |
数字だけ見ると地味に見えますが、家族旅行では一気に重くなります。たとえば4泊なら、Category 8のトップ日は旧ピーク18万ポイントから新トップ30万ポイントへ。差額12万ポイントです。これはChaseやBiltから移したポイントを使う人にとって、かなり大きい。
新着分析を踏まえた補足:全面改悪ではないが、読みづらくなった
今回の新着記事をいくつか見ると、評価は少し割れています。Frequent MilerやAwardWalletは、実際にカレンダーを見た初期印象として「想定より穏やかなホテルもある」「旧スタンダードが新Lowに近く残る例もある」と整理しています。一方で、Thrifty Travelerのように大量データで見ると、人気ホテル・高需要日ではかなり厳しいという見方もあります。
つまり、この記事で強調したいのは「Hyattポイントが終わった」という話ではありません。むしろ、HyattはまだChaseポイントの有力な移行先だが、以前のように“空いていれば雑に移す”使い方は危なくなったということです。
実務上の見方
- Lowest/Lowの日は、まだ十分に強い。現金価格が高ければ移行価値は残る。
- Upper/Topの日は、Chaseポイントを移す前に現金価格と比較した方がいい。
- Category 1〜4無料宿泊券は、Category 4に残るホテルの価値が上がる一方、次回改定で5へ上がるリスクも見る。
- 一時帰国や夏休みなど日程固定の旅行ほど、早めに空室と必要ポイントを確認する。
日本のHyatt:地味に痛いのは京都・東京ベイ・渋谷
日本で目立つのは、最高級ホテルだけではなく、むしろ使いやすかった中価格帯ホテルの上昇です。日本旅行や一時帰国で使いやすいホテルほど、じわっと高くなっています。
| ホテル | 変更 | 旧ポイント目安 | 新ポイント目安 | インパクト |
|---|---|---|---|---|
| Caption by Hyatt Namba Osaka | Cat 2 → 3 | 6,500〜9,500 | 8,000〜20,000 | 大阪滞在の安い選択肢としてのうまみが減る |
| Hyatt Place Kyoto | Cat 2 → 3 | 6,500〜9,500 | 8,000〜20,000 | 京都でかなり強かった低カテゴリ枠が終了気味 |
| Hyatt Regency Tokyo Bay | Cat 3 → 4 | 9,000〜15,000 | 12,000〜25,000 | 東京ディズニー・東京東側利用で必要ポイント増 |
| Hyatt House Tokyo Shibuya | Cat 5 → 6 | 17,000〜23,000 | 20,000〜40,000 | 渋谷長期滞在・家族滞在のポイント負担が重くなる |
個人的に一番痛いのは、Park Hyatt Kyotoのような最上位ホテルより、Hyatt Place KyotoとHyatt House Tokyo Shibuyaです。理由は単純で、前者はもともと高嶺の花ですが、後者は「現実的に使えるポイント宿泊」だったからです。日本はホテル代が上がっているので、Hyatt側から見れば自然な変更かもしれません。ただ、利用者側から見ると日本のHyattは“早めに押さえる場所”になったと考えた方がいいです。
NY・ロンドン・パリ:高級ホテルは証書の価値も削られる
海外の高級ホテルでは、Category 7から8に上がるホテルが目立ちます。これは単にポイント数が増えるだけではなく、Category 1〜7の無料宿泊特典で泊まれなくなるという意味でも大きいです。
| 都市 | ホテル | 変更 | 旧ポイント目安 | 新ポイント目安 | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| New York | Andaz 5th Avenue | Cat 7 → 8 | 25,000〜35,000 | 35,000〜75,000 | マンハッタン中心部。上限は倍以上に近い |
| New York | The Beekman, A Thompson Hotel | Cat 6 → 7 | 21,000〜29,000 | 25,000〜55,000 | 雰囲気の良い高級ホテルだが必要ポイントは一段重くなる |
| Paris | Hôtel du Louvre | Cat 7 → 8 | 25,000〜35,000 | 35,000〜75,000 | ルーブル近く。パリ旅行の憧れ枠がさらに遠くなる |
| London | Park Hyatt London River Thames | Cat 7 → 8 | 25,000〜35,000 | 35,000〜75,000 | 新しめの高級ホテル。証書利用の対象外に |
| Paris | Park Hyatt Paris-VendômeなどCat 8級 | カテゴリ据え置きでも影響あり | 35,000〜45,000 | 35,000〜75,000 | カテゴリが上がらなくてもTop日に当たると大幅増 |
駐在員目線の注意点:
アメリカ駐在中はChase Ultimate RewardsやBiltポイントをHyattに移せるため、Hyattは非常に使いやすい交換先です。ただし今回の変更後は、「とりあえずHyattに移す」より、空室と必要ポイントを確認してから移す方が安全です。ポイント移行後に戻せないケースが多いからです。
4泊旅行でどれくらい差が出るか
一泊単位だとピンと来ないので、家族旅行でありがちな4泊で見ます。
| ケース | 変更前の上限 | 変更後の上限 | 差 |
|---|---|---|---|
| Hyatt Place Kyoto級:Cat 2 → 3 | 9,500 × 4 = 38,000 | 20,000 × 4 = 80,000 | +42,000 |
| Tokyo Bay級:Cat 3 → 4 | 15,000 × 4 = 60,000 | 25,000 × 4 = 100,000 | +40,000 |
| Hyatt House Shibuya級:Cat 5 → 6 | 23,000 × 4 = 92,000 | 40,000 × 4 = 160,000 | +68,000 |
| Andaz 5th / Hôtel du Louvre級:Cat 7 → 8 | 35,000 × 4 = 140,000 | 75,000 × 4 = 300,000 | +160,000 |
この差は大きいです。特にChase Sapphire PreferredやBiltで貯めたポイントをHyattへ移す場合、1回の旅行で数万〜十数万ポイントの差が出ます。これは航空券1人分、あるいは別のホテル数泊分に近いインパクトです。
ChaseポイントをHyattへ移すタイミング
駐在員にとって重要なのは、Hyatt単体ではなく、Chase Ultimate RewardsをいつHyattへ移すかです。ChaseからHyattへの移行は強力ですが、今回の変更後は予約前に必要ポイントと現金価格を見てから移すのが基本です。
特にChase Sapphire Preferredを作る目的がHyatt移行なら、Chase Sapphire Preferred紹介ガイドと米国クレジットカード発行順ロードマップを先に確認して、5/24や発行順も含めて考えるのがおすすめです。
Hyattクレジットカードの無料宿泊券はどうなる?
ここはかなり大事です。アメリカのThe World of Hyatt Credit Cardでは、カード更新時の年次特典としてCategory 1〜4の無料宿泊券がもらえます。また、同カードで年間$15,000利用すると、追加でもう1枚Category 1〜4の無料宿泊券を獲得できます。
今回の変更で見るべきポイント:
無料宿泊券の価値は「必要ポイント」だけでなく、泊まりたいホテルがCategory 4以内に残るかで決まります。つまり、Category 4から5に上がったホテルは、ポイント数が上がるだけでなく、Category 1〜4無料宿泊券では泊まれなくなるのが痛いところです。
| 無料宿泊券の種類 | 主な獲得方法 | 泊まれる範囲 | 今回の影響 |
|---|---|---|---|
| 年次無料宿泊券 | World of Hyatt個人カードの更新 | Category 1〜4 | Cat 4→5のホテルでは使えなくなる |
| $15,000利用の追加無料宿泊券 | 個人カードで年間$15,000利用 | Category 1〜4 | 同じくCat 4以内に残るホテルが重要 |
| Brand Explorerなどの無料宿泊券 | ブランド宿泊実績など | 主にCategory 1〜4 | 選択肢が減る可能性あり |
| 上級会員向けCat 1〜7券 | Globalist等のマイルストーン | Category 1〜7 | Cat 7→8の高級ホテルでは使えなくなる |
たとえば今回、AwardWalletなどが指摘している通り、Hyatt Regency Grand Cypress Resort、Hyatt Regency Seattle、Hyatt Regency Hesperia MadridなどはCategory 4から5へ上がります。こうしたホテルは、以前ならCategory 1〜4無料宿泊券の有力候補でしたが、変更後は対象外です。
日本だけで見ると、今回の主な上昇はCategory 2→3、3→4、5→6が中心です。つまり、Hyatt Regency Tokyo BayはCategory 4になるため、Category 1〜4券の範囲には残る一方、今後さらに上がると一気に使いにくくなります。Hyatt House Tokyo ShibuyaのようにCategory 6まで上がるホテルは、そもそもCat 1〜4券の対象外です。
日本のCat 1〜4無料宿泊券への影響:
2026年の変更リストを見る限り、日本ではCategory 4から5へ上がったホテルは確認できません。そのため、日本国内に限れば、今回の変更だけで「Category 1〜4無料宿泊券が急に使えなくなったホテル」は基本的にありません。むしろ注意すべきは、Hyatt Regency Tokyo BayがCategory 3→4になり、無料宿泊券の上限ギリギリに来たことです。次回以降さらにCategory 5へ上がると、無料宿泊券の対象外になります。
改定後にCategory 4で残る日本のHyatt一覧
調査時点で、改定後にCategory 4として確認できる日本の主なHyattは次の通りです。ここはCategory 1〜4無料宿泊券の使い道として重要ですが、裏を返すと次回以降Category 5へ上がると無料宿泊券の対象外になる候補でもあります。
| ホテル | 改定後カテゴリ | 無料宿泊券 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Hyatt Regency Tokyo Bay | Category 4 2026年変更でCat 3→4 | Cat 1〜4券で利用可 | 次にCat 5へ上がると対象外。ディズニー・東京東側需要で要注意 |
| Hyatt Centric Kanazawa | Category 4 | Cat 1〜4券で利用可 | 金沢駅近くで使いやすい。国内旅行の無料宿泊券候補 |
| Grand Hyatt Fukuoka | Category 4 | Cat 1〜4券で利用可 | 都市型Grand HyattでCat 4に残る貴重枠。現金価格が高い日は価値が出やすい |
| Hyatt Regency Naha, Okinawa | Category 4 | Cat 1〜4券で利用可 | 沖縄旅行で使いやすい。繁忙期の現金価格次第で強い |
| Hyatt Regency Seragaki Island, Okinawa | Category 4 | Cat 1〜4券で利用可 | リゾート系でCat 4に残るなら価値が高い。次回改定の注視対象 |
注意喚起:
今回、日本でCat 4→5になったホテルは見当たりませんでした。ただし、Category 4にいるホテルは無料宿泊券で泊まれる最後のラインです。特にHyatt Regency Tokyo Bayのように今回Cat 3→4へ上がったホテルは、次回改定でCategory 5へ上がると、カード更新や$15,000利用でもらえる無料宿泊券では使えなくなります。
結論として、Hyattカードの無料宿泊券はまだ価値があります。ただし、これからは「高いホテルに使う」よりも「Category 4以内で現金価格が高い日を狙う」使い方が重要になります。年会費を回収できるかどうかも、この使い方次第です。
今後の使い方:Hyattポイントはまだ強いが、雑に使えない
今回の変更でHyattが終わったわけではありません。むしろ、MarriottやHiltonに比べると、まだ固定チャートが残っているだけ読みやすいです。ただし、昔のように「Hyattならだいたいお得」とは言いにくくなりました。
- 日本の京都・東京・大阪は早めに空室を見る
- Cat 7→8のホテルは無料宿泊特典の対象外になる点に注意
- Chase/BiltからHyattへ移す前に、必ず必要ポイントを確認する
- 現金価格が高い日ほどポイント価値は出やすいが、Top日なら再計算する
- 一時帰国・家族旅行・春休み・紅葉/桜シーズンは上振れを前提にする
駐在員はどう動くべきか
アメリカ駐在員にとって、Hyattはまだ重要です。理由は、Chaseポイント、Biltポイント、出張・旅行の宿泊実績がつながりやすいからです。ただ、今回の変更後は、ポイントを貯めるだけでなく、使う順番まで設計する必要があります。
おすすめの考え方:
Hyattポイントは、日本の一時帰国・ニューヨーク/ロンドン/パリの高額ホテル・現金価格が跳ねる繁忙期に寄せる。逆に、安い出張ホテルや現金価格が低い日は、無理にポイントを使わない方がいいです。
なお、アメリカ生活でポイントを貯める入口としては、Chase攻略やAmex、Rakutenの高還元日も見ておきたいところです。特にホテル代・旅行費をカードで払う人は、ポイント移行先まで考えてカードを選ぶと差が出ます。
読者タイプ別:今回どう動くべきか
| 読者タイプ | 見るべきポイント | 次の行動 |
|---|---|---|
| 一時帰国で日本のHyattを使いたい | 京都・東京ベイ・渋谷など、使いやすいホテルの必要ポイント | 日程固定なら早めに検索し、Category 4無料宿泊券が使えるか確認 |
| Chaseポイントを貯めている | Hyatt移行後の1ポイント価値 | 移行前に現金価格÷必要ポイントでざっくり単価を確認 |
| Hyatt無料宿泊券を持っている | Category 1〜4で残る日本ホテル | 次回改定で5へ上がるリスクがあるホテルは優先利用 |
| 家族旅行で4泊以上する | Top/Upperの日が混じると総額が一気に増える | 現金泊、ポイント泊、別都市、別ブランドを比較 |
まとめ:日本と高級都市は「今までより雑に泊まれない」
今回のHyatt変更は、ポイント好きにはかなり大きいです。日本ではHyatt Place Kyoto、Hyatt Regency Tokyo Bay、Hyatt House Tokyo Shibuyaが目立ち、海外ではAndaz 5th Avenue、Hôtel du Louvre、Park Hyatt London River Thamesのような高級ホテルが重くなりました。
ただ、使い方を間違えなければHyattはまだ強いです。大事なのは、ポイントを貯める前に、泊まりたいホテルの必要ポイントを先に見ること。これからは「Hyattだから得」ではなく、「その日・そのホテル・その現金価格なら得」と判断する時代です。

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